《移民問題を考える。『問題の本質を見誤るな』》

政治家・知識人の中には、これからの日本は「少子高齢化」が進み、嫌が上でも「移民」に頼らざるを得ないという言説を唱える者が多い。

元法務官僚、坂中英徳 現 外国人政策研究所所長は、在日韓国朝鮮人問題を切っ掛けに「50年間で移民1000万人を受け入れる」という移民1000万人政策を提唱し、移住を推進しないで衰退する「小さな日本」ではなく、移住を推進する「大きな日本」を目指すべきだとしている。 

他にも1000万人移民受け入れ構想は、浅尾慶一郎氏・大塚耕平氏・細野豪志氏・古川元久氏・松井孝治氏・松本剛明氏らの衆議院議員(7名中6人が民主党)が月刊VOICE 2003年9月号で唱えている。

2008年には「外国人労働者問題プロジェクトチーム」で「外国人労働者 短期就労制度」を河野太郎氏・塩崎恭久氏(自民党衆議院議員)が提言している。彼等のブレーンは前出の坂中英徳氏である。坂中氏は「日本型移民国家への道『起死回生の50年1000万人受け入れの移民制度を!』」という著書をものしている移民受け入れの確信犯である。

ここで惑わされてはいけない。移民問題・在日韓国朝鮮人問題・外国人労働者問題・高度人材ポイント制と色々な言葉が使われるが、全て「移民問題」である。敢えて言うなら「外国人留学生」も「移民問題」に繋がっている。併し、「外国人留学生」問題は別稿で述べたので、今回は割愛する。

安倍政権が推進する「高度人材ポイント制による出入国管理優遇制度」も移民問題のザル法である。ひとりが高度人材と認定されれば、配偶者とそれぞれの両親、そしてひとりの使用人の永住権が認められるというものだが、永住権が認められた使用人は辞めても永住権は剥奪されない。

次から次へと使用人を代えれば、次から次へと永住権を与えられる。永住権を目的に「高度人材」の使用人になる者が現れても不思議ではない。そもそも政府が求める様な高度人材が、どれほど日本国の永住権を欲しているのかさえ疑問である。彼等が先ず欲するのは英語圏国家への永住であろう。

前出の坂中英徳氏は「多民族共生国家ニッポン2050年」の中でこう夢を語っている。『両院議員の内、50人は移民出身、首相は日本人だが、閣僚には中共・韓国・米国出身の3人が入る。50年間で1000万人の移民を受け入れる為、内閣府に移民庁を設置して、その長官は国務大臣である』…元官僚の見果てぬ夢だ。

中共・韓国は現実味があるが、なぜ唐突に米国からの移民が閣僚になるのか? 現実が余りにも見えていない。実際に移民を受け入れれば、中共・韓国だけで恐らく95%以上が占められるだろう。中でも中共が突出している筈だ。英語圏、然も白人の日本移民希望者は極めて少数派であろう。

そもそも何で日本が移民を必要とするのか、その意味を突き詰めて説明する政治家は居ない。単純に日本の人口減少に起因する国力衰退を危惧する方も多いが、国力衰退は単純人口の減少とは関係無い。着目すべきは「労働生産人口の割合の減少」であり「労働生産人口外の人口増加」である。移民とて何れ高齢化し社会保障費の負担増大要因となる事を忘れてはならない。

日本人は「移民問題」を未来の話と受け取りがちだが、「移民問題」は決して未来の話ではない。在日韓国朝鮮人に限ってカウントしても、2011年に545000人強が日本で暮らしている。在日支那人は652500人強である。彼等を中心に日本には、2013年時点で2033500人強の外国人が暮らしている。

これ以上、外国人を増やすメリットは果たしてあるのだろうか。現在 在日韓国朝鮮人世帯のおよそ14%が生活保護の対象者である。強制連行捏造説による特殊事情があるとは言え、彼ら在日も移民に変わりは無い。日本人の血税から毎年1200億円が彼等在日の為に浪費されている。日本の社会保障費は不法入国者にも適用される。不法入国者であっても妊娠していれば、分娩費 約30万円が普通に支払われる。

日本は不法入国者にとっては天国の様な国である。分娩費を支給する自治体の窓口担当者は不法滞在か否かを問わない。公務員意識では、それは入国管理局の仕事であるから、自治体の電話を使って国の仕事の範疇である入管に通報する事は業務外の余計な行為となる。面倒を起こすと上司に睨まれる。黙って不法滞在者に分娩費を渡す事になる。

節税意識の少ない公務員の縄張り不可侵の慣例や、様々な法整備に言及せずして、何が「高度人材ポイント制」だ。少子高齢化は確かに問題だが、政府のやろうとしている事は、ちぐはぐ過ぎる。先ず「少子化問題」の解決を真剣に考えるべきだ。政治家が自分で考えようとせず、無責任な御用学者たちなどに頼るから、少子化担当相などという閑職が生まれる。一体、少子化担当相は今までどの様な成果を上げたというのか?

ヨーロッパで移民推進政策に取り組んだ全ての国が「移民政策」を「失敗」と結論付けている。フランスでは、2005年10月、車9000台が放火される移民による暴動が起きた。パリでは30000人の支那人が暴動を起こした。イスラムの風習でも問題が燻り、そこをISなどに利用されテロの温床になりつつある。カナダでは街中の看板が漢字で溢れ住民から苦情が出ている。米シアトルでは公共の場所から醜悪なハングルが消された。一方、日本では在日が多い地域ではJRの標示にハングルが溢れている。私の身近な例で言えば、東京のJR国立駅にはハングルが溢れていて不愉快この上ない。

日本が抱える問題の本質は、「移民」などでは絶対に解決しない。禍根を残すのが目に見えている。【少子高齢化問題の「本質」は、日本国民の「低所得化」による「晩婚化・未婚化」である。】一般にマスメディアが公開する日本の「出生率」は、2016年の発表で1.46である。併し、この出生率は「合計特殊出生率」と言って、〈15〜39歳の全ての女性〉を対象に調査したものだ。

出生率には他に、「配偶者出生率」と「完結出生率」がある。所得増加を図り、婚姻率を上げた上で、問題とすべきは「配偶者出生率」であるのに、政府もマスメディアもこの一連の流れには一切触れない。結婚もしていない女性の数を分母にするから数値が下がる。結婚している夫婦が産む「配偶者出生率」にこそ焦点を当てるべきだ。

ここでは細かい統計数値は省くが、配偶者出生率は決して下がってはいない。寧ろ、既婚者の出産希望率は高まっている。日本の人口減少の原因は「低所得化」による「晩婚化・未婚化」である。安倍政権が早急(さっきゅう)に取り掛かるべきは、竹中平蔵氏を政権から遠ざけ、人材派遣会社への優遇措置を取りやめる事と、低所得の非正規雇用者の正社員化を進め、労働者の所得増加を図る事である。それが「婚姻率」を上げ「配偶者出生率」を上げる。移民政策は〈禁じ手〉である。

「女性の未婚率」は1970年と現在を比べると、25〜29歳では3倍、30〜34歳、35〜39歳では5倍に増加している。これでは子供が増える筈がない。既婚者は第2子、第3子を希望はしても経済的に思い留まるケースが多い。その原因を真摯に分析すれば、答えは〈移民〉などになる訳が無い。

この「少子化の本質」が見えないで、外国人非正規労働者などが増えれば、賃金は上がらず、子づくりはおろか結婚すら諦める若者が更に増大する。日本の危機、少子高齢化を乗り切る為には、「低所得化」による「晩婚化・未婚化」を改善する事に尽きる。外国に人材を求めようなど、的外れもいい事である。

政府、政治家は御用学者たちを一掃して、自分の頭で常識的に考えよ。誠実にに庶民の生活を見つめれば、なぜ子供が増えないかぐらいは分かるだろう。マスメディアは国民をこれ以上ミスリードしてはいけない。寄生する宿主が崩壊するまでミスリードするつもりか! 一体、どこの国を優遇したいのだ?