《 日本政府は国民に正しい歴史と正しい現状認識を教育・啓蒙するべきだ 》

先の大戦、全体を指して「第二次世界大戦」と呼ぶのは良いが、日本との関わりで論じる時、「太平洋戦争」と言うのは間違いである。文科省は子供たちの教育で「太平洋戦争」というGHQに押し付けられた呼称を改める気は更々無さそうだし、NHKを始めとしたマスメディアも「太平洋戦争」と決めつけて呼称している。本来なら正式に日本の国会で決定した「大東亜戦争」と呼ぶべきである。内容的には「対米戦争」と言ってもいいくらいだ。

戦後71年間、日本人は「嘘」の歴史を教えられてきた。真珠湾攻撃を以ってスニーク アタック Sneak Attack と呼ぶのは、その名の通り〈騙し討ち〉という事だが、正しく歴史を顧みると決して〈騙し討ち〉などではない事が分かる。

そもそも国際法では、事前に「宣戦布告」しなければならないなどとは定められていない。米国がハワイ王国を侵略する時に事前に「宣戦布告」をしただろうか。米国は海兵隊をいきなり上陸させて武力制圧したのではないか? それを〈騙し討ち〉とは呼ばず、なぜ日本による「真珠湾攻撃」だけを〈騙し討ち〉と呼ぶのか?

戦争前に宣戦布告を書面にして相手国に手交し、その後、戦端を開くなど何処の国もやった事が無い。開戦前に「今から攻撃します」 などと相手国に伝える戦争は歴史を遡って調べても見つからない。世界の戦争慣例では、実際に戦争を始めてから自国民に対して発表するのが 「宣戦布告」の手続きである。日本政府は、こういう事実を国民にきちんと教育するべきだ。日本政府が戦勝国に押し付けられた「東京裁判史観」に毒されているから、いつまで経っても国民は「大東亜戦争」を悪い戦争だと思い込まされている。

日本は、真珠湾およびマレー半島への攻撃を開始した後、天皇陛下の名の下に宣戦布告『米英両国に対する宣戦の詔書』を大本営が国民に向けてきちんと発表している。歴史家の徳富蘇峰が起草した立派な文章が歴然たる証拠として残っている。日本は米国を〈騙し討ち〉などしていない。日本国民は史実とその解釈を正確に知らされていない。

真珠湾攻撃を〈騙し討ち〉だと日本を非難する米国がフィリピンを植民地にした時はもっと卑怯だった。フィリピン諸島は16世紀以来スペインに植民地化されていたが、米国はフィリピン独立を熱望するアギナルド将軍に「米国に協力したら必ず独立させる」と約束し、マニラの戦い (1898年7月25日〜8月13日)でフィリピンの独立を援助する名目でスペインを破った。併し、12月10日の「パリ条約」に於いて、米国は2,000万ドルでフィリピンを購入するという名目で体裁を繕い、〈フィリピンを騙して武力で植民地化〉してしまった。

実際米国は、独立の約束を反故にされた不満を持つフィリピン人を少なく見積もっても20万人以上も虐殺している。当時のフィリピン兵の総数は約1万8000人であったから、虐殺された約18万2000人は民間人である。殺された20万人の内、実に90%以上が無辜の民であった。現フィリピン大統領のドゥテルテ氏が米国を毛嫌いするのも当然である。ドゥテルテ大統領は全フィリピン国民の感情を代弁しているに過ぎない。

米国は、歴史的に「汚い」「信義に悖る」「残虐」な事を散々やってきた。その米国が自国の為してきた史実を総て棚に上げて日本を「侵略国家」とするのが、「戦後世界秩序」である。米国はいつまでも そうしておきたいのだろうが、日本人はいつまでも「戦後世界秩序」「東京裁判史観」に毒され続けている訳にはいかない。安倍政権も「戦後世界秩序」を打破する気概を国民に見せるべきだし、「東京裁判史観」を明確に否定するべきだ。

〈汚い〉事が得意な米国が、日本の「真珠湾攻撃」を騙し討ちと称して、鬼の首を取った様に、国内向けに「リメンバー パールハーバー」のスローガンを掲げて、参戦できる様に『お膳立てしていた時よりずっと以前から』、大東亜戦争は既に米国により始められていた。決して「真珠湾攻撃」が戦争の根本原因などではない。

1937年(昭和12年)の日支事変(戦後教育では日清戦争)の2年前に、米国議会は「中立法」を可決した。「中立法」とは元々、1907年の「ハーグ平和会議」で成文化された「中立に関する国際法上の規則」の総称で、〈中立国は交戦国の攻撃を受けず、その領土を侵される事はないが、交戦国に対して戦争遂行上の便宜・援助を与えてはならない〉とするものだ。

併し、米大統領 F・ルーズベルトは日中に限っては「適用しない」と宣言した。米国大統領がハーグで決められた「中立法」を〈勝手に捻じ曲げた〉のだ。ルーズベルト家は清国に対する「アヘン戦争」で大儲けした家柄である。清国を蔑視こそすれ前向きな好感を抱いていた筈はない。ルーズベルトは個人的感情で日本を嫌っていたとしか思えない。

そのルーズベルトが米国正規の陸軍航空兵を義勇兵に仕立てる為に、一旦 軍を退役させ、高給で支那に雇わせた。〈復帰したい者は現役米軍兵と同じ待遇で戻す〉と約束までしている。これでは〈現役の米軍が支那に加勢するのと同じ〉ではないか。ハーグ平和会議で成文化された「中立に関する国際法上の規則」に明確に違反している。

ルーズベルトは1941年(昭和16年)5月(真珠湾攻撃の約半年前)に、150機の爆撃機と乗組員を支那に貸し与え、機体に「青天白日旗」のマークを記し、「東京・横浜・大阪・神戸」を奇襲爆撃する気でいた。勿論、宣戦布告などする気は微塵も無かっただろう。奇襲攻撃とはそういうものだ。ルーズベルトは側近に支那に軍事顧問団まで派遣するようメモを渡している。その奇襲爆撃隊が有名なフライング タイガーである。

この企ては、対ドイツ戦で劣勢に苦しむ英国のチャーチル首相を支援する為にご破算になった。「青天白日旗」は大慌てで「英国旗」に塗り替えられたが、何れにせよ「中立法違反」である。これひとつ見ても、真珠湾を攻撃しようがしまいが、日米戦争は始まっていたというのが分かるだろう。

史実にはこんな証拠も残っている。日本が仏印(インドシナ)に進駐する10日前の7月18日に、ルーズベルトは日本への奇襲攻撃にOKのサインを出している。

また、同年2月には、ルーズベルトは国務省内に特別調査班 Special Research Division を設置している。コーデル・ハルの補佐官、ハルボルスキーを班長として、国務省員ヒュー・ボートンに、「対日戦勝後の日本の処理を研究」させている。更に「対日講和条約(案)」もつくっていた。これが日本国憲法の原案となる。大東亜戦争 開戦前に「日本国憲法」案はできていたのだ。すっかり愚昧にされてしまった日本人はこういう日本を馬鹿にし切った生い立ちをもつ「日本国憲法」を未だに有難がって居るのだから情けない。

対日講話条約 骨子案は…
・完全非武装化
・徹底した(米国の為の)民主化
・天皇は在位させて利用する
・日本政府を介しての間接統治

…これは日本国憲法そのものである。その他…
・日本には永久に軍隊を持たせない
・飛行機は一機もつくらせない
・軍需産業の永久禁止
・原子力は平和利用も許さない
・戦略物資の調達禁止

…等々。F・ルーズベルトは、開戦前からここまで日本だけを憎んで、無力化させる気でいたのが〈史実〉なのである。実際、マッカーサーは、この「対日講和条約案」に沿って「日本国憲法」を部下につくらせた。

ではなぜ米国は、ここまで「大日本帝国」を憎んだのか。それは、1919年のパリ講和会議の国際連盟委員会に於いて、「有色人種である日本人が『人種差別撤廃』を主張」した事。有色人種である大日本帝国が、「米国を始めとした白人宗主国の利権を脅やかしかねないという事を、日露戦争の勝利で見せつけてしまった」事。そして鉄道王ハリマンによる満鉄権益への横槍を断わった事。この三つに尽きると思う。

「大東亜戦争」は、日本が「日露戦争」に勝ち、「人種差別撤廃」を白人に対して公に主張し、満鉄権益を半分寄越せと言ってきたハリマンの横槍を断わった時から始まっていたのだ。

誠に情けない事に、「戦後世界秩序(戦後レジーム)」「東京裁判史観」は、我々 日本人の中から完全には抜けていない。未だに「護憲派」「9条信者」「念仏平和主義者」が相当数存在する。〈憲法9条を世界遺産に登録したい〉など馬鹿も休み休み言えと言いたい。然も、そういう馬鹿な日本人は現在侮れない数にのぼる。在日特亜人が多く紛れ込んで居るとは言え、純粋な日本人も大勢居る。

更に改めねばならないのが〈日米安保 盲信者〉である事を付け加えたい。フィリピンの再 植民地化を例にあげるまでもなく、米国は有色人種相手に、いとも簡単に嘘をつくし、然も残虐な事を平気で為す。アメリカ インディアンも散々白人に騙され、最後にはほぼ殲滅されてしまった。日本が米国によって再び殲滅の危機に晒されるとは思わないが、トランプ政権になったら、日本の防衛能力が自立できないうちに、米国が中共と事を構えないとは言い切れない。自衛隊が米国の消耗品の如く扱われたら日本にとっては大迷惑である。

今の日本の防衛体制は、〈殆んど単独での作戦を想定していない〉。大部分は米軍との共同作戦が中心である。米国の衰退が進み内向きになった時、システムで動く近代戦に於いて、今の自衛隊単独では100%の力を発揮できない。極論すれば、米国の都合でいつでも丸裸で、否、薄着で放り出されるという事である。自衛隊は、せめて韓国に比肩しうる程度の敵地攻撃能力、具体的には防衛的攻撃用ミサイルを必要量配備しておくべきではないか?

国防は常に「最悪」に備えるべきものだ。国民の多くを占める偽善的左翼勢力が何と言おうが騒ごうが、日本はそろそろ自己完結型の防衛を考えるべき時にきている。